土木学会関東支部では毎年、土木の日(11月18日)記念行事として親子見学会を開催しております。今回は大人11名、子供10名の計21名の方々にお越しいただき、「新東名高速道路厚木南IC・伊勢原JCT(仮称)」および「相鉄・東急直通線 羽沢トンネル」の2箇所を見学しました。
1.新東名高速道路 厚木南IC・伊勢原JCT(仮称)
最初に訪れたのは、「新東名高速道路 厚木南IC・伊勢原JCT(仮称)」です。
新東名高速道路は、神奈川県海老名市から愛知県豊田市に至る延長約250kmの高速道路です。現東名高速道路と一体となって高速道路本来の機能である定時性、快適性を確保するとともに、今後予想される大規模地震などの災害時における代替路として、信頼性の確保に大きな役割を果たすものとして期待されています。
見学会を開催した時は、橋梁上部工の架設工事をしていました。まだ供用されていない橋の上をバスで移動して厚木南ICを見学し、橋の上で工事概要の説明をお聞きしたあと、伊勢原JCT(仮称)へ移動し、同様に橋の上から説明をお聞きししました。
スケールの大きな構造物を目にしながらまだ供用されていない橋の上を歩くなど、普段ではできない貴重な体験ができました。
■厚木南インターチェンジ、伊勢原ジャンクション(仮称)イメージ
(出典:厚木工事事務所管内図 新東名高速道路・中日本高速道路株式会社 東京支社 厚木工事事務所)
真新しい橋の上を歩く |
鋭意施工中 |
工事概要の説明(厚木南IC) |
排水舗装の原理を教えていただきました |
参加者とスタッフで記念写真 |
伊勢原JCT |
料金所も施工中 |
工事概要の説明(伊勢原JCT) |
2.相鉄・東急直通線 羽沢トンネル
次に訪れたのは、「相鉄・東急直通線 羽沢トンネル」です。
相鉄・東急直通線は、神奈川東部方面線の機能の一部として、相鉄・JR直通線の羽沢駅(仮称)から新横浜を経由し、東急東横線・目黒線日吉駅までの区間に連絡線を整備するものです。
羽沢トンネルは、同連絡線の羽沢起点~新横浜駅の区間に計画されている3,515mのトンネルで、全延長のうち、開削トンネル区間が150m、シールドトンネル区間が3,349mとなっています。
今回の見学は、シールドトンネル区間を見学しました。発進立坑から入坑し、トンネルの中を車でシールドマシンがある切羽まで行き、シールドマシンの中や操縦室を見学しました。そのあと、試験室でコンクリートのスランプ試験および圧縮強度試験を行っていただきました。
工事関係者の方々の説明を聞き、実際のトンネルの中を見ることによってトンネルをどうやって作っているのか理解を深めることができました。
■羽沢トンネルの工事概要(出典:相鉄・JR直通線、相鉄・東急直通線HP)
立坑内で工事の説明を聞く |
トンネル内での注意事項を聞いて、出発 |
トンネル入り口 |
トンネル内部の様子 |
シールドマシンへ向かう |
シールドマシンの操縦席 |
最後にトンネル内で記念撮影 |
コンクリートのスランプ試験 |
3.おわりに
今回の親子見学会も関係者の皆様のご協力により、無事開催することができ、ありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
この見学会は、日常では体験できない大規模な工事現場を間近に見て、日本の土木技術の高さに触れることができるまたとない機会だと思います。これからも、土木という仕事に親しみと興味を持っていただけるよう、より楽しめる見学会を企画いたしますので、ぜひご参加ください。「こんなものが見たい・知りたい」という事がありましたら、土木学会関東支部までご意見をお寄せください。
土木学会関東支部への連絡先:kanto@jsce.or.jp