関東の土木遺産 関東の土木遺産
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山梨県山梨市南〜小原西
きこうばし
亀甲橋
H29年度認定(2017)
1.名 称:
きこうばし
亀甲橋
2.完成年:
昭和8年10月
3.形式:
3径間鋼ソリッドリブ・タイドアーチ橋
橋長102.88m、最大支間長33.58m、道路幅員5.5m(※橋梁台帳より)
4.推薦理由:

亀甲橋は山梨県山梨市を流れる笛吹川に架かる下路式アーチ橋である。埼玉からの秩父往還が当地万力林(武田信玄の治水工事)の上流を舟で渡っていたものを、明治11年8月に初代木橋が架橋され、以来地域交通の便を助けてきた。現在のものは昭和8年完成の三代目であり、昭和60年に隣接して歩道が架橋されたが、車道として使われているアーチ橋上部は当時のものである。

県内では珍しい3連アーチ鋼橋であること、2009年には地域住民ワークショップにより塗装色を検討、建設当初の色を採用するなど地域との関連も強い橋梁あること、今後も地域の風景として親しまれていく橋梁であることから、推薦するものである。

5.所在地:
山梨県山梨市南〜小原西
6.設計者:
橋梁:志賀二郎、高欄・親柱デザイン:春日勝盛(共に山梨県職員)
7.施工者:
工事請負人:小林重太郎、上部工:宮地鐵工所(東京)
8.管理者:
山梨県 県土整備部 峡東建設事務所
9.特記事項:
  • 一時掛け替えの話も出たが、周辺の河道は「差出の磯」として古今和歌集に詠まれた場所であり、河川と橋梁が織りなす風景は「山梨市景観百選」にも選定され、地域住民の思い出の橋として上部工は存続された。
  • ただし、下部工は歩道設置や耐震化のため、補強等の工事が実施されている。
  • 管理者よりB推薦での選奨に対する了解を得ている。
10.PR方法:
授与式の実施を予定。その際に報道等への周知。
11.連絡先:
山梨県 県土整備部 道路整備課 国道・構造担当 流石様(電話:055-223-1687)
12.写真:
写真2

位置図(縮小、約1/235,000)

位置図(拡大、約1/12,000)
■現況写真
写真 タイトル
写真1 No.1 全景
右岸下流より撮影。
住民ワークショップにより、塗り替えの色を議論して決定。当初出来上がった頃に近い色。
写真2 No.2 橋梁近景
左岸側より撮影。
写真3 No.3 橋梁全景
左岸下流より撮影。
写真4 No.4 案内板
左岸側の歩道に設けられた案内板。塗装の塗り替え時の資料を元に色を塗り替えたこと、「差出の磯」と呼ばれる当該地の風景の解説が記されている。
写真5 No.5 親柱
左岸・下流側親柱。
写真6 No.6 歩道
上流側に併設された歩道。昭和60年5月竣工。
写真7 No.7 橋脚①
上流歩道側から撮影。
既設の橋脚を巻き立てた上に張り出し部を作り、その上に歩道橋を架橋している。
写真8 No.8 橋脚②
下流から撮影。
元々の橋脚は二脚のラーメン構造だったが、歩道設置時に巻き立てられている。耐震化工事が進み、落橋防止装置が設置済み。
写真9 No.9 橋台
左岸側橋台部近景。
平成28年に落橋防止装置が設置された。
■過去の写真(1996年 近代化遺産調査時)
写真 タイトル
写真10 No.7 橋梁遠景
右岸下流より撮影。
色は銀色で塗装されていた。
写真11 No.8 橋梁近景
左岸より橋梁正面。
写真12 No.9 橋梁近景
左岸下流より撮影。
側面図、平面図、断面図
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