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環境賞

Outstanding Civil Engineering Achievement Award

2006年(平成17年度) IIグループ

稀少種であるエゾホトケドジョウに配慮した河川改修

Conservation of the Habitat of Whalelike Catfish (Lefua Nikkonis) by River Regulation in the Tributaries of the Ishikari River in Hokkaido

稀少種であるエゾホトケドジョウに配慮した河川改修

  • 北海道 札幌土木現業所
  • Sapporo District Public Works Management Office, Hokkaido Govt.
概要
本プロジェクトは、改修工事が進められている河川にてレッドリストで絶滅の恐れが非常に高いとされるエゾホトケドジョウ保護のため、環境特性調査とその解析結果に基づく保全対策を具体化したものである。生息環境特性調査分析では、エゾホトケドジョウは流速が遅く水際が植生にカバーされた「淵」を主な生息域としていることを明らかにした。そして淵と水際植生が隣接して成立するよう「大の字型水制工」を設けることとした。この設計は洪水時の掃流力によって淵が維持されるよう考慮したものである。また、水制工の素材は、植生基盤として水際植生の活着効果等に考慮し、空隙のあるポーラスコンクリートを採用している。さらに本プロジェクトでは、改修による植生の変化、エゾホトケドジョウの生態状況の変化をモニタリングしている。それによると工事直後の植生とドジョウ生息数の減少は、2 年後には従前レベルにまで回復し、4 年後には工事前を上回ったことが確認されている。本プロジェクトからは、エゾホトケドジョウの生息環境条件が抽出された他、その環境を創造・維持する河川設計に関する知見を得ることができた。その業績は土木学会環境賞に値するものとして認められた。
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