札幌本道は、北海道の玄関口の函館と開拓使本庁の置かれた札幌をつなぐ北海道開拓の幹線道路として整備された、約224kmのわが国最初の西洋式馬車道です。
1876(明治9)年、明治天皇が七重勧業試験場に行幸されたのを記念して、翌10年にかけて札幌本道沿いに松などの樹木を相当数移植したものが、現在の赤松並木のもとになりました。赤松並木は、函館市桔梗町から七飯町峠下までの一般国道5号の約14km区間に1420本、その高さは20mを超え幹径は80cmに達しています。現在も地域住民によって保存育成活動が盛んに行われ、ここの赤松は七飯町の町木に指定されています。特に、大中山から鳴川町の2kmにわたる並木は、樹齢100年を超えた巨木の樹形もよく、両側の土塁の上から路上に枝を広げた緑のトンネルは圧巻です。