公益社団法人土木学会


平成18年度認定
張碓橋
小樽市 竣工年:1933(昭和8)年
昭和初期の札樽国道開削の歴史を伝える唯一の土木遺産。北海道最初の鋼製プラット型バランスドアーチ橋。

 張碓橋は、昭和初期の札樽国道開削の歴史を伝える唯一の土木遺産で、札樽国道(小樽-銭函間)の張碓渓谷(張碓川)に建設されました。
 橋梁型式は架橋位置が風光明媚な景勝地である点を考慮し、周辺環境と橋梁景観の調和に配慮し、上路型式の鋼製プラット型・バランスドアーチ橋を採用しています。
 橋長が72mで中央径間長の48mは、当時の橋梁規模としては北海道三代名橋の「旭橋」に次ぐ大型鋼製橋梁です。現在、張碓橋は小樽市の八区八景に選定され、「張碓川とアーチ橋」として広く一般市民に親しまれています。


しゅん工時の眺望
(所蔵者:函館どっく(株))

中央径間の張り出し架設状況

現在の張碓橋(2005(平成17)年撮影)


札樽国道の50年をこすり出す「道路フロッタージュ」
(2005(平成17)年10月8日、張碓橋の上で実施)
敷かれた布に、チョークを溶かした特別な塗料でこすり出します

※画像をクリックすることで拡大してご覧いただけます。

用語解説
プラット型バランスドアーチ
「プラット型」とは、斜め部材を橋の中央から路面方向にV字型に配置したもので、引張り部材に適した構造をいいます。「バランスド」とは、アーチの両端を橋台側へ張り出して、中央径間と重量の均衡を図ることをいいます。

北海道選奨土木遺産カード : No.13 張碓橋

選奨土木遺産マップ