帽子岩ケーソンドックは、重要港湾に指定された網走港の西防波堤先端部に位置しています。天然の岩盤を掘削し、そのまま壁面に利用した構造となっています。日本ではケーソン製作専用のドックは4港しかなく希です。
形式はドライドックで、寸法は長さ70m、幅19.5m(開口部16m)、深さ7.2m、ドック内の排水量12,000m3です。注水に要する時間は約4時間、排水は6時間かかります。
着工後、11年を経て1930(昭和5)年に完成しました。完成の修築費は当時の金額で400万円(現在の数十億円以上)、延作業人員は75万人を要したとされています。