藻岩発電所・取水堰は、大都市札幌の市街地を流れる豊平川の河川水を利用し、1936(昭和11)年から札幌圏の電力供給の一翼を担うとともに、発電所上部の水槽から水道原水も供給しており、まさに半世紀以上にわたり市民生活を支えてきた施設です。
取水堰は、部分的な補修は行われていますが、洪水を放流するため道内唯一のローリングゲートが採用されているほか、堰のピア上流面には堅固な石張りが施され、またピアを繋ぐ橋梁も当時のまま機能しています。
この施設は、石狩管内産業観光施設の登録を行っており、小・中学生、高校生の教育の場として多くの見学者を受け入れています。また、発電所下流の山鼻川は『ふるさとの川モデル事業』の一環として親水公園が整備されており、夏には子供たちの水遊びの歓声が響いています。