公益社団法人土木学会


平成21年度認定
狩勝信号場跡
上川郡新得町・空知郡南富良野町 竣工年:1907(明治40)年
北海道東西連絡の要衝狩勝峠に設置された、スイッチバック方式の信号場跡。築堤、レンガ・石造アーチ橋などが残り往時を語る。

 東西を結ぶ大動脈として北海道発展に寄与した北海道官設鉄道十勝線のうち、狩勝峠を越える落合・新得約30km間は、1000分の25の急勾配や最小半径180mの急曲線が続き、北海道における鉄道の最大の難所であることから、途中にスイッチバック式信号場が設置されました。また難工事のすえ、高さ80mの築堤や延長124mの隧道なども建設されています。
 新線開通とともに狩勝信号場は廃止されましたが、40年以上経た現在、建物基礎、築堤、石造アーチ橋などが残されており、当時をしのぶことができます。地元では狩勝峠を越えた鉄路の記憶をまちづくりに活かそうと、郷土史家、旧国鉄職員、観光事業者、町民らによってNPO法人が結成され、保存活動はもとより、見学会、ビジターハウスの運営など観光への活用が行われています。


信号場全景(当時)


信号場家屋跡

信号場の石積みアーチ橋

急勾配を列車がいく十勝線狩勝峠付近

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北海道選奨土木遺産カード : No.22 狩勝信号場跡

選奨土木遺産マップ