旭川市では1902(明治35)年に、現在でも気象庁の観測史上最も低い気温であるマイナス41度を記録しています。この寒さを避けるため、水道施設には美しいアーチを描くレンガの覆いが被されました。さらにその上に土を60cm盛り、零下の外気温をシャットアウトする仕組みです。建造当時は日本最北の水道施設であり、北を守る陸軍第七師団に衛生的な水を供給する緩速ろ過池でした。戦後に旭川市の管理となってから配水池に改修され、現在に至っています。設計者である井上二郎は東京帝国大学土木科出身で、千葉県松戸の柳原水閘(やなぎはらすいこう)をレンガ造りで設計しています。1908(明治41)年に陸軍技師になり、ここを担当しました。 ※画像をクリックすることで拡大してご覧いただけます。
北海道選奨土木遺産カード : No.31 覆蓋付緩速ろ過池(春光台配水場)
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