室蘭港は、1872年(明治5年)に開港し、2022(令和4)年に開港150年を迎えました。
1892(明治25)年の岩見沢・室蘭間の鉄道開設に伴う石炭積出や製鉄所・製鋼所の操業に対応するため、1918(大正7)年から南・北防波堤の整備開始、1925(大正15)年に大黒島灯台のコンクリート造への建替えなど港湾機能が強化されました。南・北防波堤は道内太平洋側で初のケーソン式防波堤であり、ケーソンは室蘭築港事務所の斜路式ケーソンヤードで作られました。
1924(大正13)年には、栗林商会が大手荷主の王子製紙の協力を得て専用ふ頭の整備を開始しました。道内初のケーソン式岸壁や、道内初のプレパックド工法による鉄筋コンクリート構造など先駆的な技術が導入されました。 その後も石炭需要の増加に対応すべく、1934(昭和9)年に国鉄ふ頭、1940(昭和15)年に北荷ふ頭、1959(昭和34)年には北日本ふ頭が建設され、最新の荷役機械の導入により石炭積出港としてさらに発展しました。 現在も、南・北防波堤は港内静穏に不可欠であり、国鉄ふ頭のケーソンはフェリーふ頭の堤体として現存しており一部は北外防波堤に流用されるなど、室蘭港を支える港湾施設群として機能を果たしています。 ※画像をクリックすることで拡大してご覧いただけます。
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