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土木学会

土木学会 論説委員会


第29回論説(2) Investing in Infrastructure Development for the Future
(B.N. Lohani/Contribution to the Civil engineering, Magazine of the Japan Society of Civil engineers (JSCE))
Contribution to the Civil engineering, Magazine of the Japan Society of Civil engineers (JSCE)B.N. Lohani
 Infrastructure plays a very important role in underpinning investment, growth and poverty reduction. It promotes inclusive economic growth and provides access for the poor to basic services and income opportunities. The region's infrastructure financing need is significant and public-private-partnerships are important vehicles to support these huge financing requirements. Dr Lohani shares his thoughts on the need to take a comprehensive development approach to infrastructure investments by looking at five dimensions of infrastructure development ? economic, demographic (including regional cooperation and cross-border infrastructure), environmental, governance and financing. Dr Lohani also shares how the Asian Development Bank helps in promoting inclusive infrastructure development and assists in developing Asia's sustainable inclusive growth.
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第29回論説(1) 本当に欲しいものは何か?:分福茶釜と性能規定 (宮川 豊章/論説委員)
論説委員宮川 豊章
土木技術者は単なるもの造りではなく使いこなすこともまた求められている。土木施設というものを提供することが使命ではなく、ものが果たす役割を提供することが本来の使命である。土木施設が果たす役割である機能、それを支える性能に着目し、誇りを持って市民とともに何度も語ることが必要である。
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第28回論説(2) 森林の現状をどう見るか (太田 猛彦/東京大学名誉教授)
東京大学名誉教授太田 猛彦
 わが国の森林の現状とその発揮している機能についての国民の理解は必ずしも正確ではない。森林は現在、半世紀前までの約300年間に比べて豊かである。現在の森林問題の多くは森が量的に豊かになったために起こっている問題とも言える。
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第28回論説(1) 公共事業の意思決定法はいかにあるべきか
−ダム建設事業を例として−
(山田 正/論説委員)
論説委員山田 正
 現在国のダム事業は地元首長の反対にあったり、流域委員会において反対意見が取り上げられ、事業の進捗がはかどらない例がある。これに対して現行の行政手続きの不備を指摘し、また気候変動等に起因する新たな設計外力に対応した事業の変更を容易にし、さらに地元関係者との合意形成とその持続のための新しい行政手続きを提案する。
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第27回論説(2) 土木事業と土木技術者の将来 (魚本健人/論説委員)
論説委員 魚本健人
少子高齢化を迎えた今日、経済のグローバル化による各国の経済状況が大幅に悪化している影響は我が国の建設事業に対しても大きな影響を及ぼしている。最も大きな問題は建設市場の縮小であり、現在では実質投資額でピーク時のほぼ半分になっている。結果として、企業は多くのリストラ等を行い就業者数もピーク時より約200万人減少している。しかし、大幅な公共投資が期待できない今日さらに100万人以上の就業者の減少が見込まれることになる。このような状況において土木事業および土木技術者はどのように対処すべきであるかは「土木技術者」にとって非常に重要な問題であり、今、自分の問題としてさらには将来の技術の担い手の問題として十分考えることが非常に重要である。
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[ 1コメント ]
すでに自動車業界も電気業界も少ない人員で品質のよい商品開発ができているから、グローバル競争でも勝ち残っているわけですよね。つまり自動車業界や電機業界などとの交流や意見交換をすることによって新しい土木技術者の姿を見出すことができると思います。
(正会員 2009.8.20)

第27回論説(1) 土木工事での木材活用による温暖化防止への貢献 (濱田政則/論説委員)
論説委員 濱田政則
土木学会に「木材特別委員会」が設置された。また一昨年には、日本森林学会と日本木材学会と共同で「土木における木材利用拡大に関する横断的研究会」が組織され、活動を行っている。これらの特別委員会と横断的研究会の目的は、土木工事で、木材を積極的に活用し、森林の健全な育成とともに、CO2の削減による環境貢献を行うことにある。
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[ 3コメント ]
 木材特殊な加工してカーボンファイバーにすることはできないですかね。それを鉄筋の代わり利用できればよいですよね。すでに鉄筋の代わりに竹を利用して実験されている方もおられます。
(正会員 2009.8.20)
 興味深く読ませていただきました。また、濱田先生の考え方に感銘しました。土木に携わる技術者として、木材の有効利用について真剣に考えていかなければならないと思いました。
(正会員 2009.9.4)
「木は腐る、しかし木は腐らない」木は使い方を誤らなければ成長した分だけ生きる材であることはあまり知られていない。従って木材活用の成否は「適材適所」である。一般的にこの言葉は人の使い方であるが語源は木の使い方のことである。 我々は、25年近くこのコンセプトで公共事業の公園施設及び土木資材の開発と施行を行ってきたが、肝心なことは「木は生き物である」との認識を発注者側と提供者側の両者が共有出来るかである。 国内産材は外国産材に比べて高含水材であり扱い難い。屋外で用いる場合は木材防腐注入処理の際の事前含水率管理能力が問題となり施行時では地際の乾湿管理能力が問題視される。特に間伐材では材中の滞水部位の調査と含水率管理及び乾燥方法並びに乾燥時間が材の延命には不可欠となる。 これらより木材流通を増大させるには木の特性と負の部分を割り切りあらゆる場面で用いることである。とにかく市場に押し出し市民権を得る。その上で「木」の本質の原点を再考するのが最良の方法である。
(正会員 2009.9.14)

第26回論説(2) 建設業の適正利益確保について (山本卓朗/論説委員)
論説委員 山本卓朗
建設業の健全経営と魅力回復に向けた様々な努力がなされてきたが、依然として他産業に比較し建設業の利益率や従業員給与の低さが目立っている。低利益に喘ぐ建設業の"適正利益の確保"に向けた活発な動きの背景や将来に向けた課題を取り上げる。
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[ 3コメント ]
 建設業の適正利益確保は喫緊の課題だと思います。過去3年間の入札結果を見ても、ダンピング合戦の横行で、このままでは建設業は存続不可能になるでしょう。ダンピングが発生する理由は、建設業者に入札対応能力が無いからだと思います。入札対応能力とは、価格が合わなければ受注を見送ることが出来る余裕をもっている、ということになろうかと思います.しかし、ほとんどの業者には余裕は無く無理をしてでも受注に走り,落札価格の相場がどんどん下がりダンピング合戦になっています。そこで、以下の方法を提案します。請負会社の入札を止めて、予定価格を入札にかけ、最低の価格を持って請負会社と契約する。請負会社の選定は、価格以外の条件で行う。予定価格の入札であれば、予定価格としての体を成している、と言うことが条件となるため、最低価格と言えども、妥当な価格に治まると思われます。会計法の競争に付すと言う趣旨にも沿うし、納税者の理解も得られると思います。 (フェロー会員 2009.8.11)
 適正利益を確保するには、まず建設費にどれくらいお金がかかるのかをきちんと国民に説明することだと思います。途中経過がブラックボックス化しているのが国民やマスコミの批判の対象になっているのだと思います。大阪府では部長級会議や経営改善会議などトップレベルの会議はすべてオープンで行っています。そのため誰でも非常にわかりやすから大阪府民をはじめ国民からも絶大な支持を得ているのです。政治家も一緒ですよね。裏で何やっているのか全くわからないですよね。ですから政治家を国民は全く信頼しておりません。今の土木業界はそれと全く同じ原理により国民からの信頼を得にくいのだと思います。
(正会員 2009.8.20)
 私はゼネコンで施工管理、技術開発・工事設計支援をしましたが、入社後に知った資機材のマージンを得ることは工事費を高くし、技術者倫理が不十分な者がいる等の理由で退社しました。所定品質の構造物を最低価格で築き、適正価格を納税者に認めて頂くには、官庁営業を止め、生産的業務のコストを透明化し、民間発注者が多い建築積算と分けるべきと思います。山本 様が提案される様に計画から事業者、建設会社、コンサルタント、大学・研究機関が協力すれば、効率的だと思います。JR東日本石橋 氏が仰っていますが、鉄道ACT研究会の様に産・官・学で、効率的に共同開発をして、利用すれば良いと思います。ただし、ゼネコンに技術開発部門があるのは日本だけで、設計・施工の分離が原則では、一般に、ゼネコンに施工管理の他は、高度技術を期待できないと思います。土木は、社会貢献度が高く、アメリカの様に地位を得るために、違法とならない効率的な分担に直し、納税者から信頼を得るべきと思います。
(正会員 2009.9.10)

第26回論説(1) 土木の将来について (青山俊樹/論説委員)
論説委員 青山俊樹
用・強・美を備えた国土づくりを目指すためには、IT技術、生物学、化学、気象予報技術等他の分野との連携を深めるとともに、自然の脅威を語る"語り部"、美しい国土づくりを目指す"土木デザイナー"が育つための体制づくりをしていく必要がある。
 また、入札・契約等のプロセスの改善、国際貢献等に取り組むべきである。
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第25回論説(2) 生活習慣病型の環境問題 (佐藤 愼司/論説委員)
論説委員 佐藤 愼司
現象が長期的に蓄積されながら徐々に顕在化していく生活習慣病型の環境問題には対応が難しい。これに適切に対応するためには、現象解明とその対応を俯瞰的かつ総合的に扱う技術が必要であるが、総合工学たる土木工学は学術領域の新たな深化を図り、これらの問題の解決に主体的に取り組まねばならない。
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第25回論説(1) 社会資本のリスク対応の制度的課題 (森地 茂/論説委員長)
論説委員長 森地 茂
 近年社会資本のリスク対応策は大きく改善されてきた。しかし、災害復旧に対しての法制度は時々の必要性から改正を重ねてきたものであり、統一的論理に基づいていない。災害リスク、経済的リスク、環境リスクなどを含め、社会資本に係わるリスク対応の制度を見直すことが重要な課題である
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