技術賞
Outstanding Civil Engineering Achievement Award
2006年（平成17年度） ＩIグループ
技術力を結集した震災の早期復旧工事〜新潟県中越地震 鉄道構造物の復旧〜
Using Advanced Technologies - Restoration of the Railroad Infrastructure Damaged by the Mid-Niigata Prefecture Earthquake in 2004
- 東日本旅客鉄道（株）
- East Japan Railway Co.
| 概要 | |
|---|---|
| 新潟県中越地震によって、JR 東日本の鉄道構造物は新幹線トンネルの覆工コンクリートが剥落するなどトンネル22 箇所、高架橋・橋梁41 箇所、土構造物33 箇所など広範囲で大きな被害を受けた。その結果、上越新幹線と5 在来線が運転中止になるなど、社会・経済に大きな影響を及ぼした。本プロジェクトは、新潟県中越地震で被害を受けた構造物の復旧について、兵庫県南部地震や三陸南地震の復旧経験等これまで蓄積してきた緊急時の復旧体制立ち上げ・運営ノウハウ、補修・補強技術を集結することで、約2ヶ月という短期間で完遂し、新幹線、在来線ともに早期に運転再開させた工事である。特徴として、(1)広範囲に点在する被害箇所の損傷状況に応じて早期復旧を最優先した工法選定を行い、工期短縮となる各種新技術・新工法を積極的に取り入れた、(2)原型復旧だけではなく強化復旧（耐震補強を含む）を併せて実施した、という2 点が挙げられる。本復旧工事で用いた技術・ノウハウは、施工性のみならず経済性にも優れ、今後の同様の工事において大いに展開できる技術である。また、鉄道交通網の早期復旧を実現したことは、被災地の復興への貢献という土木技術の大きな使命を果たしたものであり、社会的に多大な貢献をしたものと高く評価され、技術賞に値するものとして認められた。09 | |