地域の安全・安心に向けた新たなる第一歩
〜広島土砂災害を教訓に〜
The new first step for safety and security of local communities
〜From the lessons obtained through the sediment calamity in Hiroshima〜
2014年の広島土砂災害では甚大な被害が発生しましたが,全国の土砂災害危険箇所は約53万箇所にものぼります.多様で頻発する災害に加え人口減少社会の到来などを鑑みると,あらためて広島土砂災害を検証し,効果的な防災・減災に向けた取り組みを次世代に引き継ぐことが重要となります.ここで広島土砂災害の報告書をまとめた中国支部を中心に,大会テーマの「地域とともに確かな未来を築く」ためのメッセージを伝えます.
Serious damage was caused by landslides and debris flows at Hiroshima city in 2014. There are 520,000 places where the landslides disaster is likely to occur across Japan. Considering that we are facing depopulating society accompanied with unprecedented extreme weather caused by global warming, it is important to take over the knowledge and measures for preventing and mitigating the landslides and debris flows disasters to the next generation, by examining the 2014 Hiroshima calamity. In this session, the main members of Chugoku branch of JSCE that summarized the investigation report will make the presentations and discussions on what we have to learn from of 2014 Hiroshima calamity, from the view point of “Building the reliable future together with local communities”, the theme of 2015 JSCE Annual Meeting.
【日 時】9月16日(水)10:00〜12:00
【場 所】岡山大学創立五十周年記念館金光ホール
【参加費】無料(一般参加可)
【申込み】事前申込みをされる方は,こちらをクリック下さい.
【参 考】緊急調査速報,広島豪雨災害合同緊急調査団調査報告書
あいさつ
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前野 詩朗 教授(岡山大学大学院環境生命科学研究科)
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報 告
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中国地方整備局河川部 河川部長 渡邉 泰也
2014年広島土砂災害の概要と中国地方整備局の取り組み |
パネルディスカッション
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座長 広島大学 土田 孝
急激な気候変動にともなう豪雨による土砂災害にいかにそなえるか? |
話題提供
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田中 健路 准教授(広島工業大学環境学部地球環境学科)
「災害をもたらした豪雨の特徴と今後の課題」近年,バックビルディング型の線状降水帯などによる観測史上最大級の豪雨が頻繁に発生している.豪雨発生に関する気象学的な特徴と土砂災害対策にどのように反映するかについて述べる.
土田 孝 教授(広島大学大学院工学研究院)
「警戒区域指定及び雨量に基づいた警戒・避難システムの検証と課題」警戒区域・特別警戒区域の指定,雨量による警戒・避難システムという2つの土砂災害対策について,昨年の災害における検証結果を示し,今後の課題を整理する.
森脇 武夫 教授(呉工業高等専門学校環境都市工学科)
「過去の土砂災害との比較と豪雨に対応した新たな雨量指標」1999年6.29広島災害,2010年庄原災害など過去の土砂災害と比較し,大規模土砂災害の発生メカニズムについて検討結果を紹介する.また,新たな雨量指標の必要性とその適用可能性を紹介する.
藤原 章正 教授(広島大学大学院国際協力研究科)
「都市計画の観点から見た2014年広島災害」日本都市計画学会「広島豪雨災害・防災まちづくり検証特別委員会」の検討成果に基づき,広島市における都市開発の経緯と土砂災害被害の関係,および関係法制度の課題について整理する.
鈴木 素之 准教授(山口大学大学院理工学研究科)
「土砂災害の災害履歴の調査技術と防災対策への適用可能性」危険渓流の土石流堆積物の組成・構造・年代測定結果に基づいて,過去1,000年間程度の土石流の発生履歴を調査する技術の現状と昨年の広島災害ならびに2009年防府災害の被災地への適用事例を紹介する.また,地域に残る史料もふまえて試作した『土砂災害発生年表』について紹介する. |